2023年2月に行われた熊本県内にある大学に通う学生による「熊本のお酒に興味がわくような販促プレゼン」。
総勢12チームの熱烈プレゼンの頂点に立ったのが、熊本大学 田中さんチームによる「粋な人、Chillなヤツ」。
熊本酒造組合協力のもと、1日限りではあるものの、このアイディアをカタチにしちゃった!っていうことで、どんなもんか見てきましたよ!
プレゼンの詳細はこちらから↓↓
熊本のお酒に興味がわくような販促アイディアはないのか!?大学生渾身のプレゼンがすごかった
白川夜市で粋にChill
熊本県に流れる一級河川、白川(しらかわ)。
このほとりで毎月第4土曜に行われているのが今回の舞台となる白川夜市です。
白川夜市とは、地元のお店を中心に40~50店舗ほどが集まり、川辺で美味しい食事やお酒やライブなど老若男女問わずエンターテイメントを楽しめる空間。
ざっくりと言えば、川のほとりでほろ酔いができるChill(のんびり、まったり)できる、その一角で田中さんチーム考案の企画をカタチにしたイベントが行われていました。
若者に日本酒を飲んでもらおう!は大前提なんですが
Chillな若者はまったりとした空気感を。
粋な大人は若者に飲み方を。
この相互関係を軸に
「こんな飲み方ならもっと日本酒が身近になる」という方法を学生発案で考え
大人たちはその日本酒カクテルにあうケータリングや場所を準備。
それを具現化したのが、このイベントという訳です。
ではさっそく入口近くに準備されてた日本酒に合うケータリングの一部からご紹介しましょう。
ひとくち栗ご飯、ちりめんじゃことオリーブぼブルスケッタ
とうふのみそ漬けとバジルのカプレーゼ
ローストチキンのマスタードソース
などなど、もうこれアルコール抜きにしたって絶対に美味しい!!ってものばかり。
これを
川沿いにセッティングされたテーブルを使用してスタンディングで味わってもよし
座ったら立ち上がるのに鋼の意思がいるクッションで座りながらいただくもよし。
まさにChill!!
最高な雰囲気です。
さてさて。日本酒カクテルのお味は
大人はついつい「いや、日本酒ならばストレートで飲まなきゃでしょ」なんて思ってしまいますが
若者はそんな固定概念なんてサクッと崩してくれるから面白い。
しかも割るのは、ジンジャーエール、炭酸レモン水、コーヒー牛乳の3種類です。一体どんな味になるのかなとこの時点でもうワクワクしてきます。
まずは赤酒×コーヒー牛乳。
赤酒自体が甘さが際立つお酒なのでカルアミルクみたいな感じかな?と一口。
いや、全然甘ったるくない!!!
聞くと、市販のコーヒー牛乳ではなく、コーヒーと牛乳をちゃんと別々に入れているのだそう。この比率にも相当こだわったようでさっぱりとした後口。
これはまさに日本酒ビギナー、もしくはちょっと苦手かも…って方におすすめしたい一品。
次は、れいざん×炭酸レモン水。
れいざんは辛口なので炭酸レモン水で割ることで、よりスキッとした爽やかな飲み口が際立ちます。
レモンサワー好きなんだけど、物足りなさを感じるって方にも結構刺さるガツンと感です。
こちらは、れいざん×ジンジャーエール。
見た目ハイボールっぽいんですが、それより飲みやすい印象です。
気が付くと…
「あれ、もう一杯」とすすんでしまう罪なお酒が爆誕しました。
粋とはきっとこのこと。
最優秀賞を獲得した熊本大学 田中さんチーム代表 田中健太さん。
プレゼンをしたときには実際にカタチになるなんて露にも思ってなかったのだそう。
「ありがたいことに、熊本酒造組合の方々が助けてくださって今に至ります。感無量です」と話す田中さん。
イベントを開催すると決まったはいいけれど、なにせ、やったことがないことの連続。
仲間たちと試行錯誤するなかで、最も悩んだのが「粋」をどう表現すればいいのかという点だったのだそう。
「白川で飲むってこのシチュエーションだけでChillは表現できるなって。ただ日本酒が粋であるってことをどう表現すればいいのかと相当迷いました。あとは日本酒へのハードルを下げるため割って飲みやすくするということに対し、そこまで割るなら日本酒じゃなくてもよくない?というバランスが難しくて」(田中さん)
そこで酒造組合へ相談し、日本酒がもっとも美味しくなる黄金比率は何対何なのか?などアドバイスをもらい試行錯誤を繰り返したのだそう。
学生主体のイベントであるからこそ、質問のみ回答し、あとは静かに見守る。その組合の姿勢も信頼されていることを実感した瞬間だったのだとか。
若者は自分たちができる精一杯を全力で行い、それを大人は黙って見守る。
まさにその関係性こそが「粋」なのかもしれない、そう思わせてくれるようなイベントでしたよ。
※参加大学生は全員20歳以上です。
※お酒は20歳過ぎてから。
えーくらい編集長。
得意なことはハエ叩きです。