「ソムリエ」という称号は、日本ソムリエ協会が認定していないと使えないらしいのですが、その言葉が浸透しているので「詳しい方なんだろうな。」というイメージはつけやすいですね。
飲食系の「野菜ソムリエ」「だしソムリエ」「コーヒーソムリエ」 飲食以外の「温泉ソムリエ」「レザーソムリエ」「星ソムリエ」などがあるそうですが
飲食以外のソムリエが日本酒をティスティングしたらどうなる?と疑問に思い、お願いしてみました!
熊本といえば温泉!温泉ソムリエに聞いてみた
前回、ソムリエ協会の中川さんにテイスティングしていただいた日本酒と比較したほうがわかりやすいので、 今回もこちらの3種
左から
瑞鷹(株)の純米吟醸酒 崇薫(すうくん)
熊本県酒造研究所の特別純米酒 香露(こうろ)
亀萬酒造合資会社 の本醸造 逆風張帆(ぎゃくふうちょうはん)
今回お聞きするのは
温泉ソムリエの森澤嘉幸(モリサワ ヨシユキ)さん。
そもそも、温泉ソムリエって何をするのか聞いてみました。
「温泉ソムリエとは温泉の効能を見て、どのような効果があるのかを説明したり、温泉の入り方を教えたりと温泉にまつわる事を広めていくんです。温泉のお湯を口に含んだりはしませんね。」
せんのかい!
どのような結果になるか心配です。
亀萬酒造合資会社の逆風張帆
瓶を眺め、ラベルをよく見てから、亀萬を一口。
「あ。飲みやすく、味は柔らかくてふわっとした感じですね。みんなで楽しくワイワイする場所を連想します。
この日本酒は、昔からある鄙びた温泉ですかね。海の近くでノスタルジーを感じる「日奈久温泉街」のような、親しみのある温かい感じが合いますね。
日奈久温泉は単純温泉で硫黄の臭いが少なく、誰でも入浴しやすい温泉です。そのような温泉で飲むのがぴったりですね。」
味を連想して、温泉をイメージし泉質の紹介をしてくれる・・・斬新。
熊本県酒造研究所の香露
「これは、熊本の定番味ですね。温泉に例えると、熊本の代表ともいえる温泉「阿蘇」をイメージしますね。阿蘇の外輪山の麓にある内牧温泉といった感じでしょうか。
阿蘇内牧温泉は、黒川に面し100年以上の歴史を持ち、夏目漱石や与謝野晶子などの文豪も入ったといわれています。
阿蘇の中でも硫黄の臭いが少なく、源泉の温度が高めで熱さを感じる「ザ・温泉」といっても過言でない、情熱を感じる温泉街です。」
・・・すでに日本酒の味ではなく、温泉の紹介になっています。
少し顔も赤くなってきました。
瑞鷹の崇薫
「これは新しい!日本酒とは思えない味ですね。これからの温泉という感じです。現在サウナがブームですがその先の未来を予感させてくれます。
関東や関西では「グランピングとサウナ」や「アウトドアと温泉」を組み合わせた新たな温泉の形が話題です。ワクワクするこれからの温泉というイメージですね。すごくおいしい!コロナの影響で、モヤモヤやうっぷんが溜まった現代、温泉で癒されることが必要になってきます。温泉はこれから益々発展していくと思いますよ!」
温泉ソムリエ、だいぶ調子が良くなってきました。
昔から日本酒と温泉はセット
昔から「日本酒とお風呂はセット」というイメージですが、実際にどのような効果が期待されるかを聞いてみました。
「温泉も毛穴から浸透し、効能が現れるといわれています。温泉のお湯が体にコーティングされ、翌朝まで肌がツルツルになる効果があるので、日本酒を入れて入ると、量にもよりますが同じような効果があるのかもしれませんね。昔から温泉に熱燗を浮かべて飲んだりしてるマンガとかあるでしょ?温泉と日本酒って昔から相性がいいんですよ。」
お酒も毛穴から浸透する可能性があるというのは驚きです。でもイメージどおりお酒と温泉は相性はいいようですね!
くれぐれも飲みすぎにだけはご注意を。
まとめ
今回、無理なお願いをして取材にご協力いただいた森澤さん、本当にありがとうございました!
普段から日本酒を嗜む方ならいざ知らず、実際に購入しようと店にいけばその種類の多さに驚くことも少なくありません。どの日本酒がいいかなーと迷ったときには、温泉ソムリエの意見も参考にされるといいかもしれませんね。
お話を聞いているだけで癒された気分になりましたよ。
フットワーク軽めです。